乳がんの闘病をしていた妻の小林麻央さんを亡くした歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが、4歳の長男とともに歌舞伎の公演に臨むのを前に、29日、東京の歌舞伎座で親子そろって神事に参加し、舞台の安全を祈りました。
市川海老蔵さんの妻でフリーアナウンサーの小林麻央さんは、去年6月、乳がんの治療を続けていることを海老蔵さんが公表し、その後、ブログに闘病の日々を詳しくつづって大きな反響を呼びましたが、今月22日、34歳で亡くなりました。
海老蔵さんは来月3日から東京の歌舞伎座で行われる公演に、長男の堀越勸玄くん(4)とともに予定どおり出演します。
公演では親子2人で宙を舞いながら演技する「宙乗り」を披露する見せ場もあり、麻央さんはこの舞台のこともブログにつづっていました。
29日は稽古の途中で神事が行われ、地元の神社の神職が祝詞をあげたあと、海老蔵さんが勸玄くんの手を引きながら祭壇が設けられた舞台に上がり、2人で玉串をささげて安全を祈っていました。
歌舞伎座の「七月大歌舞伎」は、来月3日から27日まで行われ、海老蔵さんと勸玄くんがそろって出演する「夜の部」の指定席は、すでにすべての日程で完売しているということです。
「見て欲しかった」無念の思い ブログに
海老蔵さんは今回の公演を妻の麻央さんに見てもらいたかったという無念の思いを自身のブログにつづっています。
海老蔵さんは28日夜のブログで、麻央さんが亡くなる6日前の今月16日に、今回の公演について「勸玄が、7月大歌舞伎の夜の部に出演させて頂くことになりました。皆様ぜひあたたかくご観劇、見守って頂けましたら幸いです」などと記したブログの記事を転載したうえで、「多分そばで見ててくれてるだろうけど、まおやはり子供が舞台に!しかも歌舞伎座の大舞台で、空を飛ぶところは、見て欲しかった…」と無念の思いをつづっています。
また、けさ6時前に投稿した「おはようございます」と題した投稿には「言葉に文字に出来ない喪失感、あの日から涙のでない日がないです、、」と、今の心情を記しています。
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