この記事を読んで、カッコよさと思い入れのつよさなどに惹かれました!!
以下は、原文のままです。
ベス・ローズ、BBCニュース
10月31日のハロウィーンは子供にとって一大行事だ。「トリック・オア・トリート」(お菓子をくれなきゃいたずらするぞ)と近所を回るからには、仮装のコスチュームはかっこいい方がいい。
車椅子を使う子供に、そういった特別にかっこいい衣装を用意する業者は複数あるが、米国ではライアン・ワイマーさんと妻のラナさんが、子供が思い描いた通りのコスチュームを3Dで提供している。
2000ドル(約21万円)から4000ドルで、ボランティアのチームが約120時間かけて組み立てる。飛行機からドラゴンと内容は様々だ。
オレゴン州に住むワイマーさんたちには子供が5人いる。脊髄性筋萎縮症(SMA)のため車椅子を使う3人の息子に、ハロウィーンの衣装を作り始めたのがきっかけだった。
「長男のキートンは生後9カ月でSMAと診断された。それを機に僕たち家族の生活はすっかり変わった。普通の人とは違う目線から、人生を見るようになった」とライアン・ワイマーさんは言う。
ワイマーさんは2008年に、最初の衣装を造った。海賊になりたいというのが、キートン君の希望だった。
「キートンは車椅子で動き回っているわけだし、海賊には船がいるんだから、車椅子の周りに船を造ればいいじゃないかと思いついた」とライアンさん。
「大まかな設計図を作って、何度かやり直す羽目になったけれども、最終的にはキートンのためにかなりかっこいい海賊船が出来上がった」
息子が今年は何を希望してくるか「びくびくしている」けれども、「毎回必ず、面白くてイライラして大変で、時に痛い思いもするし、お金のかかる経験」だと言う。
ハンター・パワー君は、マーベル・コミックの人気シリーズでテレビ・ドラマにもなっている「エージェント・オブ・シールド」に出てくる戦闘機「クインジェット」を希望した。
ハンター君の母親ジンジャーさんは「ハンターにとって最高のハロウィーンでした」と話す。「大雨だったけれども、それでも元気いっぱいだった」。
「ハンターはやっぱり人の家の入口まで上がっていけなかったけれども、家の中からみんな出てきてくれました。あの子のコスチュームにびっくりして」
車椅子の子供用の特別なコスチュームの話題が広まると共に、「うちの子にも」というリクエストが次々に舞い込んだ。そしてワイマーさん家族は2015年、非営利慈善団体「Magic Wheelchair(魔法の車椅子)」を設立した。
コスチュームの製造費は寄付で賄う。デザインと製作はボランティアが担当する。
子供たちはどうして特注衣装が欲しいのか、どういう衣装が欲しいのか説明する短いビデオを提出する。今年のハロウィーンでは、11州で18チームが、バットモービル、シンデレラ、消防車など25種類のコスチュームを組み立てる。