プラスチックごみの削減に向けた新たな動きです。ファストフード大手の「日本マクドナルド」は、おまけとして配ったプラスチック製のおもちゃを客から回収し、トレーにリサイクルする取り組みを始めました。
日本マクドナルドでは、13日から全国の店舗で商品をのせるトレーの一部をリサイクル素材を使ったものに切り替え始めました。
このうち、東京 大田区の店舗では、従業員が客にトレーを渡す際に、子ども向けのセットメニューのおまけとして配ったロボットや車などのプラスチック製のおもちゃが原料になっていると説明していました。
全国の店舗で不要になったおもちゃの提供を呼びかけたところ、合わせて127万個が集まり、ほかの原料と混ぜておよそ10万枚のトレーに加工できたということです。
客の女性は「おもちゃのほかにいろいろなプラスチック製品を回収して、リサイクルを広げていけばよいと思う」と話していました。
日本マクドナルドは、2025年までに商品の容器や包装をリサイクル素材などに置き換えるというグループの方針に沿って、プラスチックごみの削減を進めることにしています。
広報担当の石黒友梨さんは「プラスチックごみに対するお客様の関心は高いので、来年も、おもちゃを再利用する取り組みを続けたい」と話していました。
外食でプラごみ削減の動き本格化
プラスチックごみによる海洋汚染などへの懸念が世界的に高まる中、国内の外食業界でもプラスチックごみを減らそうという動きが本格化しています。
外食大手で、初めてプラスチック製ストローの廃止を打ち出したのが、「すかいらーくホールディングス」です。
来月から、ファミリーレストラン「ガスト」の全国の店舗でプラスチック製ストローの提供をやめるほか、2020年には「バーミヤン」や「ジョナサン」など、全国に3200余りあるグループの全店舗に広げていく計画です。
また、ファミリーレストランの「デニーズ」と定食チェーンの「大戸屋」も今月、一部の店舗でドリンクバーからストローを撤去する実験を始めました。
さらに、「スターバックスコーヒージャパン」は、2020年夏までにプラスチック製ストローの提供をやめる方針を明らかにしています。
H&Mはプラ袋廃止へ
一方、アパレル業界でも、外資系の衣料品専門店がプラスチックごみの削減に向けた取り組みを発表しました。
スウェーデンに本社を置く「H&M」の日本法人は、来月5日からこれまで商品を買った客に無料で提供していたプラスチック製の買い物袋を廃止します。
国内の88店舗すべてが対象で買い物袋を希望する客には、紙製の袋を1枚20円で販売するということです。
世界71の国と地域に店舗を展開しているH&Mは、すでにヨーロッパやアメリカで、プラスチック製の買い物袋を紙袋に置き換える取り組みを進めています。
記者会見した「H&Mジャパン」のルーカス・セイファート社長は、「紙袋の販売で得た代金は、製造コストを差し引いて環境NGOの『WWFジャパン』に寄付し、プラスチックごみの問題の解決に貢献していきたい」と述べました。
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