活発な前線の影響で、東日本や西日本を中心に発達した雨雲がかかり続けて非常に激しい雨が降り、各地で土砂災害や川の氾濫の危険性が高まっています。東日本と西日本では、今後も非常に激しい雨が降り続いて記録的な大雨になるおそれがあり、気象庁は、土砂災害や川の氾濫などに厳重に警戒し、状況が悪化する前に避難するなど早めに身の安全を確保するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、本州付近に停滞する梅雨前線の活動が活発になっているため、東日本と西日本の広い範囲で大気の状態が非常に不安定になっています。東海・北陸から九州北部にかけての広い範囲に発達した雨雲がかかり続けていて、午後6時までの1時間には、福岡県が香春町に設置した雨量計で、63ミリの非常に激しい雨を観測したほか、高知県の馬路村魚梁瀬で30ミリの激しい雨が降りました。
この24時間に降った雨の量はいずれも多い所で、高知県で350ミリを超えているほか、石川県と長野県では250ミリ前後に達しています。
これまでの雨で土砂災害の危険性が非常に高まり、自治体が避難勧告などを出す目安とされる「土砂災害警戒情報」が各地に発表されています。
発表されている地域があるのは、長野県と富山県、石川県、福井県、大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、広島県、鳥取県、岡山県、徳島県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、それに沖縄県です。
また、氾濫の危険性が非常に高い「氾濫危険水位」を超えている川があります。午後6時現在、氾濫危険水位を超えているのは京都府亀岡市を流れる桂川、京都府京丹後市を流れる川上谷川と福田川、佐濃谷川、京都府福知山市を流れる牧川、滋賀県長浜市を流れる姉川、広島県三次市を流れる国兼川、広島県安芸高田市を流れる多治比川です。
今後の大雨の見通しです。
前線の活動が活発な状態が続き、東日本や西日本、それに沖縄県では、6日にかけて雷や突風を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。
特に、これから6日の朝にかけては上空を気圧の谷が通過するため、前線の活動がさらに活発になり、これまでより雨が強まる見込みです。
さらに、本州付近に前線が停滞するため東日本や西日本では、8日の日曜日ごろにかけて、同じ地域で非常に激しい雨が降り続き、記録的な大雨になるおそれがあります。
6日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多い所で、四国と岐阜県で400ミリ、近畿と長野県で300ミリ、北陸と九州、それに愛知県で250ミリ、中国地方で200ミリなどと予想されています。
さらに、6日夕方から7日夕方までの24時間には、いずれも多い所で、四国で300ミリから400ミリ、北陸と長野県、東海、近畿、それに九州で200ミリから300ミリの雨が降る見込みです。
気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒し、自治体の避難の情報などをもとに状況が悪化する前に避難するなど、早めに安全を確保するよう呼びかけています。
また、増水した川や用水路、それに急な崖など危険な場所には絶対に近づかないでください。
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