大阪府北部の地震から初めてとなったこの週末、全国から駆けつけた多くのボランティアが、被害を受けた地域で作業に当たりました。しかし今回の地震では、過去の大規模な地震と比べて建物が全壊するなどの目に見える被害が少なく、被災した人が助けを求めるのをためらうケースもあるということです。こうした状況を受けて、災害ボランティアセンターは「散乱したごみの片づけなど困っていることがあれば、積極的に相談してほしい」と呼びかけています。
日曜日の24日は全国から多くのボランティアが集まり、震度6弱を観測した茨木市では800人を超えるボランティアが作業に当たりました。
茨木市では、自治体ごとでは最も多いおよそ2600棟の建物に被害が出ていて、ボランティアの人たちは瓦が剥がれた屋根にブルーシートを張る作業などを行いました。
ボランティアに参加した神戸市の50歳の男性は「阪神・淡路大震災で被災し全国の人たちに助けてもらったので、少しでも恩返しがしたいと思い参加しました」と話していました。
一方、高槻市の災害ボランティアセンターによりますと、部屋にごみが散乱するなど生活に困っていてもボランティアに助けを求めるのをためらうケースもあるということです。今回の地震では、過去の大規模な地震と比べて建物が全壊するなどの目に見える被害が少ないことが要因ではないかと見られています。
高槻市には、24日も130人以上のボランティアが集まりましたが、全員に仕事が回らず、待機する人もいてセンターでは被災した人にチラシを配り、家の片づけなどにも対応することを改めて呼びかけました。
24日、ボランティアの支援を受けた高槻市内の69歳の女性は1人暮らしで体が不自由なため、地震で散乱したごみの片づけができない状態だったということです。
女性は「大きな被害は無かったので、家の片づけだけをボランティアの方にお願いするのは申し訳ないと思っていましたが、困っていたので本当に助かりました」と話していました。
ボランティアセンターを運営する高槻市社会福祉協議会の大西道明事務局長は「全国から多くのボランティアが来ていただいているのに待機してもらうことも多く、大変心苦しいです。家の中で散乱したごみの片づけなど困っていることがあれば、積極的に相談してほしい」と話しています。
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