サッカーワールドカップ ロシア大会で、世界ランキング61位の日本は、19日にサランスクで行われた1次リーグの初戦で、世界16位のコロンビアに2対1で勝ち、ワールドカップでアジアのチームとして初めて南米のチームに勝ちました。海外のメディアは「夢のようだ」などと伝えています。
イギリスの公共放送BBCは「試合の前に、『日本には勝つチャンスはない』と思っていた人がいたとしても無理はない。日本は夢のようなスタートを切った」と伝えています。
また日本人のサポーターたちが試合終了後、散乱したゴミを拾うなど、スタジアムを清掃する様子にも触れ、「試合に勝利し興奮していても彼らは袋を持参し、ゴミを持ち帰っていた」などと好意的に伝えていました。
アメリカのCNNテレビは「なんという勝利だ!」と驚きをもってたたえたうえで、「西野監督は大阪で起きた地震で選手たちが動揺するのではないかと心配していたが、日本は歴史的な勝利を収めることができた。コロンビアは激しく戦ったが、わずか3分で1人が退場したことが勝敗を分けた」と分析しました。
ドイツの公共放送ZDFは、ドイツ1部リーグに所属する大迫選手と香川選手がゴールを決めたことについて、「ブンデスリーガでも有名な2人のゴールで日本が勝利し、日本チームに多くをもたらした」などと伝え、ドイツで活躍する選手が勝利に貢献したことを好意的に報じています。
開催国のロシア国営のテレビ局、RTは「日本は、ワールドカップ史上アジアで初めて南米のチームを破った。日本は大迫選手のゴールも加わり、強豪コロンビアを破った」と伝えました。
ロシアの各新聞は、開幕2連勝を果たした地元ロシアの活躍とともに日本の歴史的な勝利も大きく取り上げました。
このうち、大手スポーツ紙の「スポーツエクスプレス」は、「本田選手がハメス・ロドリゲス選手を上回った」という見出しで、切り札として途中出場した本田選手が魔法の左足で繰り出した正確なコーナーキックで決勝点をアシストしたと称賛しています。
そのうえで、ワールドカップでアジアのチームとして初めて南米のチームに勝ったことについて、「世界のサッカー史に新しい1ページが刻まれた。日本では『サランスクの奇跡』として語り継がれるだろう」と伝えています。
また、一般紙の「ロシア新聞」は、驚きや衝撃を表す「センセーション」という見出しをつけ、日本とコロンビアの試合を「青い侍」と「大会のダークホース」の戦いと紹介したうえで、日本が歴史的な勝利をあげた試合の内容を細かく伝えています。
そして、日本の新監督はメディアとの交流を好まないがチームの準備は万端だったと手腕を評価しています。
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