本書は、中学一年生のこころは、ある出来事を機に学校へ行けなくなり、いつも家で過ごしている。ある日一人で家にいると、部屋の鏡が突然輝き始め、潜り抜けてみると、そこは城の中だった。集められたのはこころを含め、似た境遇にいるらしき中学生が七人。九時から十七時まで滞在が許されるその城で、彼らにはひとつの課題が出される。猶予は一年。戸惑いながらも七人は、少しずつ心を通い合わせていくのだが……。
ああ、久々に初期の頃のような青春小説を書いたのだな……と思いながら読み進めた。自分も思春期にこんなふうに傷ついていたなと思い出すというより、自分があの頃傷ついたのは、こういうことだったのか、と気づかせる描写の巧さに唸る。だが途中で、それだけではないと気づいた。これは、あの頃の気持ちを失わないまま、かつ、大人としての目を持ち合わせるようになった今の著者だからこそ書ける作品なのだ。泣けるのは娘を理解しようと手探りする母親の戸惑いや怒りや喜びが、それに無自覚なこころの目を通しながらもありありと伝わってくる点。子どもが大人に望むことはもちろん、大人が子どもに対して思うことを、こんなふうに巧みに表現してのけるとは。
大人も子どもも、みんなが関係を構築していこうとしている。その部分だけでも充分読ませるが、もちろんミステリーパートも秀逸で、孤城の秘密がすべて明かされていく終盤は驚きの連続。それがまた、胸をしめつける真相だ。救いを求める側から救う側へとなった時、人は本当に救われるのだとも気づかせてくれる一冊となっています。
今回は、この1冊が私にとってどんな存在となっているかについて、見つめてみました。
以前もお伝えした通りに、本書は一言ではとても結論を出せるような内容ではありません。だからこそ、辛さが手に取るように感じる場面もあります。
だけど、そこからたくさんのぬくもりにも触れられるのです。それは、まるで高級バスタオルに包まれているような心地に。
昨日の読了して、どうしても伝えたくて書いた内容が、私の思いをいつもと同じようにお届けしたことに変わりありません。本当は「この1冊は私にとってどんな存在か」という点も意識していて、すぐにでも書きたい思いを膨らましながら。だけど、一気に書くことはは回避しました。盛り込みすぎて、結果として1つ1つが伝わりにくくなるのは、私自身に対して悔しいです。そして何より「急いで書くことは目標にしていない。それに、もう少しすればこの1冊の存在が明確なるだろう。」と、思い程よい余韻に浸ったまま夜まで、過ごしたのです。
そして今日もまた読み、ついにぴったり表現と思ったのはこちら!「腹心の友」。
昨夜の時点では彼氏と思っていたのですが、ちょっと方向性が違うなぁと思いまして。ちなみに、この時点で母に伝えてみたら、私の表現楽しみながら驚いていました!それは無理もないことですよね(笑)
平坦ではない絶妙な距離を醸し出している、本作品。さらに人に例えるなら誰かと思い浮かべた次の瞬間に即決しました!
それはかずちさんです!!
これまでも少しずつ触れてきた通りに、彼女とは実際に会ったことはありません。話はすべてLINE・メールです。
でも、私たちにはそんな事なんて関係ないと思える程の強みとなる目には観えないつながりを、いつも感じています。
それも、いつも一定ではなくお互いの様子を感じとりながら。もちろん、タイミングが悪い時に連絡してしまう事もありますが、その後笑い合えた時の心の味は格別です!
彼女とは、お互いの体調・家族について・料理のメニューなど話題は多岐にわたります。さらに、私のは文章も丁寧に観てくれて、たくさんのアドバイスなどもくれて、とことんありがたいです。私にとって大切な存在の1人です。これからも彼女との関係は発展させていきたいです。
そして、本作について私がどんな事を書くのか、楽しみにしてくれています(^-^)ここを心のバネとして、前進し続けたいです!
お読みになられた方は、どれほどいらっしゃいますか?