本書は、中学一年生のこころは、ある出来事を機に学校へ行けなくなり、いつも家で過ごしている。ある日一人で家にいると、部屋の鏡が突然輝き始め、潜り抜けてみると、そこは城の中だった。集められたのはこころを含め、似た境遇にいるらしき中学生が七人。九時から十七時まで滞在が許されるその城で、彼らにはひとつの課題が出される。猶予は一年。戸惑いながらも七人は、少しずつ心を通い合わせていくのだが……。
ああ、久々に初期の頃のような青春小説を書いたのだな……と思いながら読み進めた。自分も思春期にこんなふうに傷ついていたなと思い出すというより、自分があの頃傷ついたのは、こういうことだったのか、と気づかせる描写の巧さに唸る。だが途中で、それだけではないと気づいた。これは、あの頃の気持ちを失わないまま、かつ、大人としての目を持ち合わせるようになった今の著者だからこそ書ける作品なのだ。泣けるのは娘を理解しようと手探りする母親の戸惑いや怒りや喜びが、それに無自覚なこころの目を通しながらもありありと伝わってくる点。子どもが大人に望むことはもちろん、大人が子どもに対して思うことを、こんなふうに巧みに表現してのけるとは。
大人も子どもも、みんなが関係を構築していこうとしている。その部分だけでも充分読ませるが、もちろんミステリーパートも秀逸で、孤城の秘密がすべて明かされていく終盤は驚きの連続。それがまた、胸をしめつける真相だ。救いを求める側から救う側へとなった時、人は本当に救われるのだとも気づかせてくれる一冊となっています。
今回は、私自身が小2の終わりから中2までお世話なったアメリカ版「トモエ学園」の事を思い出しながら読み進めました。
ここで、私はパソコンと自然科学の授業を受けていました。授業は、先生から教えてもらって進めれるのではなく、豊富に用意されているからカリキュラムの中から、好きな物を自分で選び楽しみながら学んで行くスタイルでした。
パソコンの授業では、簡単な指示など入力しゲームを完成させたり、キャラクター作りなどを経験しました。
自然科学の授業では、色んな実験をしてデータを取り、それをプリントにまとめるという内容に夢中なりました!あまりにも好きになりすぎて、本来小6までで終了となるところをありがたいことに、自然科学は中2までやらせて頂きました。
特別支援学校以外、周りの仲間はほとんど健常児という環境で学び、ここも同様でした。その中でも、本校がアメリカにあるこの場所は、言葉では表現しきれない解放感と安心を届けてくれて、他の習い事と共に、学校から心が離れてしまっていた時期も大きな支えとなりました(^-^)
家族としては費用がかかるので、そこが一番の課題となりますが…。
さらに、当時は日本では卒業認定が受けられない状況でしたが、のちに、認定されたことを同校のホームページで知り、嬉しくなった気持ちはまるで昨日の事のように記憶しています(^-^)
このような場所が増えて、システム・経済の両面から通いやすくなる事も、心の扉を開けるきっかけになるのではと考えていますが、皆様はいかがでしょうか?
お読みになられた方は、どれほどいらっしゃいますか?