ピョンチャンオリンピックのスピードスケートで、女子団体パシュートの金メダルなど合わせて3個のメダルを獲得した高木美帆選手が、オランダで行われている世界オールラウンド選手権で総合優勝を果たしました。日本選手の総合優勝は男女を通じて史上初めてです。
オランダ・アムステルダムで9日から始まった世界オールラウンド選手権は、短距離から長距離までの4種目を滑って、タイムを換算した合計ポイントで総合力を競う大会で、高木選手は初日の500メートルと3000メートルの2種目を終えた段階でトップに立っていました。
高木選手は、2日目の10日に行われた最初の1500メートルで、この種目のオリンピック金メダリストでこの大会で6回総合優勝しているオランダのイレーン・ビュスト選手と最終組で滑りました。
序盤から積極的に飛ばした高木選手は、ビュスト選手にリードを許すことなく、1分58秒82のタイムで1位でフィニッシュしました。
高木選手は、3種目を終えた時点で、総合2位のビュスト選手に11秒余りの大差をつけ、最終種目の5000メートルに臨みました。
ここでも最終組でビュスト選手と同走となった高木選手は、序盤からリードされたものの持ち前の粘り強い滑りでビュスト選手との差を3秒ほどにまとめ、7分29秒93のタイムで、この種目で4位となり、4種目の合計ポイントでトップを守って総合優勝を果たしました。
世界オールラウンド選手権で日本選手が総合優勝したのは男女を通じて史上初めてです。
高木選手は、2日間で争った4種目の総合ポイントで、一度もトップの座を譲ることなく、総合力の強さを世界の大舞台で証明しました。
高木選手は、23歳。スピードスケートの日本女子の中長距離のエースで、ピョンチャンオリンピックでは、女子団体パシュートの主力メンバーとして金メダル、女子1500メートルで銀メダル、そして女子1000メートルでは銅メダルを獲得しています。
世界オールラウンド選手権 日本選手の戦績は
世界オールラウンド選手権は、1891年から続いているスピードスケートの国際大会です。
女子は、500メートル、1500メートル、3000メートル、5000メートルの短距離から長距離までの4種目を滑ってタイムをポイントに換算して総合成績を競います。
日本選手では、1990年に橋本聖子さんが2位に入り、日本女子として初めて表彰台に上がりました。
このあと、1992年に橋本さん、1996年に上原三枝さん、2000年には田畑真紀選手が3位になりました。
そして、去年の大会で、高木美帆選手が3位に入り、日本選手として17年ぶりとなる表彰台に上がりました。
一方、男子は、白幡圭史さんが1995年と1997年に2位、1996年に3位になっています。
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