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『共助の地図 障害者と考える震災ハザード(14=終)「脱災害弱者」も目指す 困りごとを解決するには…高知新聞 2017年 9月20日付 』

「障害者」という大きな枠があっても、必要なケアなどは、人それぞれ異なります。難しい事が多々あるのは想像できます。それでも、コツコつながりあえる面が増えるといいですよね。
私はこの連載を読み終わった今も、「避難は無理だろう」という思いに変わりはありません。それでも読み進めるうちに、今後この考えも少し変化する可能性を感じることが、できるようになるきっかけと
なりました。以下は、原文のままです。



「大切なのは、障害者本人に声を掛けること」と訴える村田一平さん。生徒たちも真剣に聞き入った(高知市の城西中)
 「生き延びる」を意味する古い土佐の言葉を用い、高知新聞社が2016年に始めた防災プロジェクト「いのぐ」。その一つとして、障害のある人や家族、支援者の「いのぐ」を考えます。

 高知県に暮らす身体、知的、精神の障害者手帳を持っている人は約5万5千人(16年度末)。私たち記者もまず、彼、彼女たちの言葉、言葉にならない思いをみつめることにしました。

 福祉避難所を知らずにいた身体障害者。自分の障害や困りごとを周りに言えない視覚、精神障害者。情報不足を不安がる聴覚障害者。避難所に行かないという選択をする発達障害者の保護者。「震災が来た時は死ぬ時」と何も考えられずにいる人々―。

 高知で共に暮らす人々がこの連載で訴えた困難。それが東日本大震災時、「障害者の死亡率は全体の2倍以上」という事態を招いたように思える。

 訴えは尽きない。

     ■□■

 「夜、地震が起きたら…うちのグループホームの支援員は1人。何人もの障害者を避難させることができるか心配」とは知的障害者の母親。特別支援学校の教員は「生活保護世帯、母子家庭など、厳しい環境の子も少なくない。備えはできているだろうか…」。

 高知市に暮らす発達障害の子の母親は、こんな不安を口にした。「知的障害があって障害者手帳が出ていれば、災害時、要配慮者として行政に認定される。でも知的障害のない発達障害の人は、苦手なことは一緒なのにどこともつながらない。自分が要配慮者であること自体、知らない」

 「生活を立て直す段階になった時、手続きに対応する行政職員が手話ができないと筆談は時間がかかる」とは県聴覚障害者協会会長の竹島春美さん(57)。コミュニケーションの壁から、「盲ろう者が後回しにされないか」と危惧する。

 震災後を見据えた訴えは、障害者の就労を支える事業所の責任者からも。「BCP(事業継続計画)作成を支援してほしい。うちは障害者が『働く場』であると同時に、『社会の居場所』でもある。過去の震災では事業所がつぶれ、家以外の行き場を失った障害者も少なくない」

 他にも、まだ聞けていない訴えが多々ある。その声にたどり着く努力も求められている。

     ■□■

 8月29日、高知市大膳町の城西中学校。高知県立大学大学院准教授の神原咲子さん(40)や院生、同校生徒会が避難所運営の学習会を開催した。幼子と母親、高齢者、外国人らの困りごとをどうすれば解決できるか。生徒たち14人は当事者から学んだ。

 県災害弱者支援センターの設立を目指す杉野修さん(59)も来ていた。

 「障害者がみんな何もできないわけではない。ボランティアができる人もいる。災害時、障害者に何が必要なのかを次世代に伝えることもできる。センターはそんな『脱災害弱者』も担いたい」。こうした思いを県大側に伝え、障害者が講師を務める場面も設けてもらっていた。

 講師の一人は村田一平さん(33)=高知市。交通事故で頸髄(けいずい)を損傷。車いすや人工呼吸器などが離せないものの、障害者の自立生活を支援している。学習会では生徒たちにこう呼び掛けた。

 「障害者もいろいろ。大切なのは本人に聞くこと。声を掛けること。『手伝えること、ない?』とか」

 「どういう意識で話せばいいでしょう?」。質問する男子生徒に村田さんは答えた。

 「ボランティアです、スタッフです―そんなんじゃなくて、いつも通りに」

 ともに「いのぐ」ための「共助の地図」は、こうして作られていく。
  • 2017.11.11 Saturday
  • 09:48

新聞

「共助の地図 障害者と考える震災ハザード(13)高知県立大大学院 神原准教授に聞く 日常の対話こそ重要 高知新聞2017年9月19日付 」

障害の有無に関わらず、大規模災害が発生したら皆様それぞれに大変さがあるだけに…切実ですよね。以下は、原文のままです。



「弱い人に優しい文化は、みんなを守れる文化だという観点が必要」と話す神原咲子さん(高知市池の高知県立大学)

 「生き延びる」を意味する古い土佐の言葉を用い、本社が16年に始めた防災プロジェクト「いのぐ」。その一つとして、障害のある人や家族、支援者の「いのぐ」を考えます。

 高知県に暮らす身体、知的、精神の障害者手帳を持っている人は約5万5千人(16年度末)。私たち記者もまず、彼、彼女たちの言葉、言葉にならない思いをみつめることにしました。

  ■□■

 障害者が震災を「いのぐ」道のりは、まだ険しい。命を守るには、支援が進むには―。災害時の被災者ケアや減災に向けた地域づくりに取り組む、高知県立大学大学院准教授の神原咲子さん(40)に話を聞いた。

  ■□■

 「逃げられない」「迷惑を掛けるから」。取材に対し、避難行動や避難所生活への「諦め」を口にする人は少なくなかった。

 「他の人よりケアがあるということで、『あの人ばかり…』と思われることに障害者は負い目を感じている。手助けがないと生きていけないなら、ケアしてもらうのは当然なのに」

 「健康な人も(災害から)逃げる途中に脚を折れば障害者。その時、助けられる気持ちが分かっても遅い。お年寄りや子ども連れを『障害者』と言わないだけで、助けてもらわなければならない理由は誰しもにある。自分はいつ、どういう部分で助けられることになるか理解しながら、お互いを補い合うことが大事だ」

 「諦め」の理由はもう一つ、「物理的に逃げる方法がないからでは」とも。

 「障害者だけでなく、(南海トラフ地震の)被害想定が出て、諦めるしかないという高齢者は多かった。でも津波避難タワーができ、『これなら助かるかも』と思ったことで、備えへのモチベーションも上がった。障害者は健康や買い物など日頃の生活での困り事が多い。震災以前の問題をこつこつやっているのに、さらにハードルの高い地震対策をと言われても考えられる段階にないのでは」

 「障害者」と一言でくくられがちだが、障害の種別や程度によって、困り事はさまざま。当事者が必要としている支援と、用意されたマニュアルや制度がかみ合わないこともある。

 「そもそもどんなことに困っているのか、共通理解をしていない。地域の(人間関係の)希薄化で、他人を知る機会が減っている弊害もあるかも」

 全ての障害者に、付きっきりで専門的な支援が必要なわけではない。段差の前に車いすの人がいれば、車いすを押す。放送で流れた情報を、聴覚障害のある人に文字で伝える。本当は、ちょっとした行動であることも多い。

 「足りないところに柔軟に手を貸すことができれば、補完できる。それは障害者が他の人を助けることにもつながると思う」

 「大切なのはコミュニケーションと、相手を思いやる気持ち。それは防災対策ではなくて、日頃の地域の文化だと思う。この人に何が必要なのか、見て聞いて、コミュニケーションを取って解決策を見いだす力が必要。それは公助でも、制度でもない」

  ■□■

 まずは何から始めれば良いのだろうか。

 「防災訓練などで互いを理解し合うと、『これって結局、日常から必要なことだね』と気付く。高知は防災への関心が高い。防災から日常のコミュニケーションを考え直す、いい循環になればと思う」
  • 2017.11.11 Saturday
  • 09:47

新聞

「共助の地図 障害者と考える震災ハザード(12)兵庫県立大・湯井さん「親亡き後」用にファイル 高知新聞 2017年09月18日付」

私も活用させて頂こうと思います。以下は、原文のままです。

 「生き延びる」を意味する古い土佐の言葉を用い、本社が16年に始めた防災プロジェクト「いのぐ」。その一つとして、障害のある人や家族、支援者の「いのぐ」を考えます。

 高知県に暮らす身体、知的、精神の障害者手帳を持っている人は約5万5千人(16年度末)。私たち記者もまず、彼、彼女たちの言葉、言葉にならない思いをみつめることにしました。

  ■□■


障害者の家族に「SOSファイル」を勧める湯井恵美子さん(高知市丸池町のすずめ共同作業所)

 「わが子は何が起きたらパニックになるか、好きなことは何か。そんな情報をどんどん書き込みます」

 高知市の障害者事業所。家族会の役員らに、兵庫県立大学大学院・減災復興政策研究科で学ぶ湯井(ぬくい)恵美子さん(51)=大阪府吹田市=が熱心に説明している。

 タブレット端末に次々と映し出されるのは、さまざまな記入欄のあるシート。「身の回りのこと」と題して、排泄(はいせつ)や入浴などでできること/できないこと、こだわり、嫌いな音など17ページ分。さらに親族、通っている学校、関わっている福祉・医療機関の連絡先。生育歴。全部で43ページある。

 「ホームページ(
http://www.osaka-c.ed.jp/suita-y/sosfile.html
)からダウンロードできます。どんどん使ってやってください」

 9月6日、南海トラフ地震に備える高知市内の各施設などと意見交換するために来高していた湯井さん。

 22歳の次男に知的障害があり、彼が吹田支援学校高等部に通っていた5年前、PTA会長を務めた。そのころ1年かけて作ったのが、災害時の支援を記し、所持したり関係機関に渡しておいたりする、これらのシートをとじた「SOSファイル」だ。

  ■□■  

 「支援学校PTAの集まりが京都であって。聞かれたんです。『今、災害が起きて帰宅できなくなっても、お子さんは大丈夫ですか?』と。そうして教えられたのが、福岡市の支援学校の保護者会連合会が作っていたファイル」

 こうも想像した。親が亡くなり、障害のある子が生き残る、ということが災害時には多々ある。こんなファイルがなければ、わが子はどんな扱いを受けるだろう、泣きじゃくっているのではないか―。

 「親亡き後のための“遺言”」。そう心に決め、福岡市のものを基に教育や福祉の専門家と作った。

 「さらに、吹田支援学校の先生たちが『最低限のコンパクト版も必要では』と提案してくれた。できたのが名刺大の『たすけてカード』。これを名札のように付けた子が一人で歩いていたら声を掛けて、と消防や警察などに周知した。私、警察から3回、次男保護の連絡が来ましたよ」

 日ごろから支え合う地域の文化を、ファイルやカードも育んでいる。

  ■□■  

 「わが子の特性」を関係機関と共有する取り組みは福祉・教育の世界では広がってきている。本県でも高知市の「サポートファイル」、発達障害のある子を支える県の「つながるノート」や県教委の「引き継ぎシート」などがある。

 そういったものを自分で所持し、いざという時、他者に渡せるか。また記入事項が多く、日々の生活に追われる障害児者の保護者が取り組めるか。課題は少なくない。
 が、「親が、保護者が腹をくくること」と湯井さんはきっぱり。「ファイルの記入に取り組んだ人は意識も変わります。自分たちも防災、やらねばと。個人情報を渡さなければ、わが子は生き延びられないと」

 障害者の母からの、自助の呼び掛けである。
  • 2017.10.31 Tuesday
  • 13:09

新聞

「共助の地図 障害者と考える震災ハザード(11)要支援者名簿と個別避難計画 “紙”より大切なのは…高知新聞 2017年9月17日付」

「もし大きな災害が起きたら、私はどのように過ごせるだろうか」と、考えながら読みました。日頃は、助からない想定中心に思い浮かべがちで、現実問題としても厳しいと心づもりの中で…。以下は、原文のままです。

呼吸が困難な人のための酸素濃縮器やボンベ。こうしたものが離せず、1人では避難できない人々が要支援者となる
 「生き延びる」を意味する古い土佐の言葉を用い、高知新聞社が2016年に始めた防災プロジェクト「いのぐ」。その一つとして、障害のある人や家族、支援者の「いのぐ」を考えます。

 高知県に暮らす身体、知的、精神の障害者手帳を持っている人は約5万5千人(2016年度末)。私たち記者もまず、彼、彼女たちの言葉、言葉にならない思いをみつめることにしました。

  ■□■

自力での避難が難しい在宅の高齢者や障害者をどう助けるか―。国は2014年、要支援者名簿と個別避難計画の作成を市町村に義務付けた。市町村は名簿記載の同意を得、それらを共有した自主防災組織や民生委員らと計画をつくる。

 16年度末時点の県内の計画策定率は、市町村で0〜98%と差がある。

 3万人以上の要支援対象者がいる高知市の策定率は0・6%。今年2月に対象者に名簿記載の同意書を発送し、約2万通が返信された段階。個別避難計画についても、対象者約千人が暮らす八つのモデル地域で215人分ができたにとどまる。

 それでも同市は、最重度の医療ケアが必要な人を全市でリストアップ。保健師らが訪問を始めている。

  ■□■

 高知市の集合住宅の3階に住む30代女性。6歳の長男は自発呼吸が難しく呼吸器が欠かせない。予備電源も複数購入したが1日と持たない。台風接近時は停電などに備え、事前に病院などに一時避難を頼む。

 昨年末、かかりつけの病院や特別支援学校の近くに引っ越した。それでも病院までは約500メートルある。夫の外出中に家で地震に遭ったら…。長男を抱いた上、呼吸器などを持つことは難しい。

 今月上旬、市の保健師、民生児童委員、市社会福祉協議会職員が個別避難計画をつくるため集合住宅を訪れた。女性は、隣の小学校に非常用電源があることを教えられた。交流のなかった自治会にも紹介してもらえることになった。

 民生児童委員の壬生清子さん(65)は話の後、すぐに小学校へ行き、「お母さんに電源の場所も教えてあげて」と伝えた。災害時の混乱の中、一刻も早く避難所で電源を使えるよう、必要な人が一目で分かる目印なども考え始めている。

 壬生さんや地区民生委員の山北忠彦さん(72)が言う。「人のつながりが薄く、困ってる方の小さな声を拾えない現実がある。今回も市からつないでもらうまで、お子さんのことを知らなかった」「でもつながれば、地域ができることがあるかもしれない。私たちも支援が必要な方のことを知りたいんです」

 「まず自分たちで何とかしなければ」。女性の思いは今も変わらない。が、「話さなければ近くの非常用電源のことも知らなかった。私たちがここにいると知ってもらえ、不安が少し和らいだ」という。

  ■□■

 県は「誰が助けるか」を計画書に記すよう例示している。ただ「具体的に誰が行くと決められない」自主防も多い。支援者名を空欄にしたり、地区長が何人も助けることにしたり。住民が支援の必要な人を調べると、行政の名簿の2倍いたということも。

 「計画づくりはあくまで手段。紙の空欄を埋めることがゴールではない」と高知市の防災担当者。「計画づくりを通じ、あそこにどんな方がいて、こんな困り事があるというようなことを、日ごろから近所で共有することにつながれば」と話している。
  • 2017.10.25 Wednesday
  • 11:02

新聞

「共助の地図 障害者と考える震災ハザード(10)福祉避難所 運営に住民の力不可欠 高知新聞 2017年9月16日付」

変わりなく過ごせている時に、自分の要望などを話しておくことが、まずは重要となりますね。以下は、原文のままです。


福祉避難所の受け入れ訓練。要配慮者の被災状況を確認し、ベッドに誘導した(香南市の香我美高齢者生活福祉センター「みかんの里」)
 「生き延びる」を意味する古い土佐の言葉を用い、本社が16年に始めた防災プロジェクト「いのぐ」。その一つとして、障害のある人や家族、支援者の「いのぐ」を考えます。

 高知県に暮らす身体、知的、精神の障害者手帳を持っている人は約5万5千人(16年度末)。私たち記者もまず、彼、彼女たちの言葉、言葉にならない思いをみつめることにしました。

  ■□■  

 高齢者、障害者、難病患者、在宅療養者、乳幼児・児童、妊産婦、外国人―。災害時に「要配慮者」と定義される人々のうち、一般の避難所では生活が困難な人のためにあるのが「福祉避難所」だ。プライバシーを確保するパーテーション、ポータブルトイレ、介護用品などを備蓄してある。

 市町村が高齢者施設などを指定しており、2016年度末時点で県内に199施設がある。震災が起きれば市町村が開設を要請し、市町村が受け入れる要配慮者を決める。

 施設名は県がホームページで公開しているが、積極的に広報しているとはいえない。自宅近くに福祉避難所があるのか。どの施設がどんな人を何人受け入れるのか。障害者の中には、福祉避難所そのものを知らない人もいる。

  ■□■  

 「右半身にまひがあり、ここに来るよう言われました」「家が壊れたんです。いつまでおれますか」

 8月下旬、香南市社会福祉協議会が運営する香我美高齢者生活福祉センター「みかんの里」で、福祉避難所の開設運営訓練が行われた。同センターで受け入れることができるのは高齢者4人。夜間に大地震が起きたという設定で、大広間にベッドを設置。要配慮者の状況を確認し誘導した。

 訓練に参加した43人のうち27人は施設の職員や県市の担当者ら。16人は民生委員を含む地域住民で、職員の助言を受けながら要配慮者に対応していた。

 職員以外に参加を呼び掛けた理由を、同社協会長の小松健一さん(67)は「ここが福祉避難所だと住民に知ってもらうためです」。福祉避難所に一般避難者が殺到した熊本地震の教訓を生かした取り組みという。

 もう一つ、「震災時、職員が全員集まれるとは限らない」という理由もある。「実際のところ、福祉避難所は住民の力なしには運営できない」と小松会長。「もっと多くの人に関心を持ってもらうには、行政による広報が必要です」

 他の施設からも行政への注文が上がる。「福祉避難所はいつ、どのように開設されるのか。情報が全くない」「どんな人が何人来るのか知らされていないと、対応は難しい」

 県は14年、施設以外で暮らす要介護3〜5の高齢者や障害者手帳1〜2級の要配慮者が県内に約1万4千人いると試算した。これに対し、福祉避難所の受け入れ可能人数は8975人。県地域福祉政策課は「福祉避難所はできる限り増やす。さらに、一般の避難所に要配慮者のスペースを設けることで対応していきたい」とする。

  ■□■  

 一方、「在宅避難支援にも力を入れてほしい」という声も。県自閉症協会事務局の川島敬子さん(46)。「東日本大震災や熊本地震では『避難所で迷惑を掛けないように』と在宅避難を選んだ結果、必要な情報が届かないということがあった。障害のある子をみていて、支援物資の列に並べなかった話も聞きました」

 「在宅でも情報や物資が得られる仕組みが事前にできていたら、心強いです」
  • 2017.10.24 Tuesday
  • 15:08

新聞

「共助の地図 障害者と考える震災ハザード(9)重症心身障害 逃げられず、行く場所もない 高知新聞 2017年 9月14日付」

私も、アレルギーも多く動けなさすぎるので、居られるだけ自宅で、という思いに留まっているのが現状です。以下は、原文のままです。

嶋川勇哉さんの手を握る母の清賀さん(高知市朝倉東町)
 「生き延びる」を意味する古い土佐の言葉を用い、本社が16年に始めた防災プロジェクト「いのぐ」。その一つとして、障害のある人や家族、支援者の「いのぐ」を考えます。

 高知県に暮らす身体、知的、精神の障害者手帳を持っている人は約5万5千人(16年度末)。私たち記者もまず、彼、彼女たちの言葉、言葉にならない思いをみつめることにしました。

 高知市朝倉東町に住む嶋川勇哉さん(17)は重度の脳性まひ。手足は自由に動かせず、自ら寝返りを打つことも難しい。

 明確に言葉を発することはない。だが、母の清賀さん(43)や祖母、すまこさん(67)が録画したテレビ番組を見ようとすると、勇哉さんは決まってコンコンとせき込むという。

 「僕をほっちょかんとって。そう言いゆうがよね」。清賀さんが、ベッドで寝ている勇哉さんの指を握ってほほ笑みかける。

 もし、地震で家が傾いたら…。「それでも、部屋を離れることはできんと思う。避難所で暮らすことは難しいから…」

  ■□■  

 食事も困難で、胃に開けた穴へ管で栄養剤を送り込む。呼吸をしても十分な酸素を取り込めず、12歳の時、気管を切開。管を入れて気道を確保した。気管周辺には、たんなどがたまる。母と祖母は夜も交代で寄り添い、のど元の穴から管を入れ、吸引する。

 「この子はしんどいとも苦しいとも言えんきね」と清賀さん。「寝返りが打てないので、硬い寝床ではすぐ床ずれができてしまう。菌やほこりによるアレルギーにも弱い」
 持ち出す「命の必需品」は医療的ケアのための電動吸入器にチューブや注射器、人工鼻、消毒液のほか栄養剤や薬…。道路に物が倒れ、車いすの使用も困難が予想される中、体重35キロの勇哉さんを抱えて移動するのは「想像できない」。

 8月。勇哉さんが通う若草養護学校国立高知病院分校で、震災対策の学習会があった。清賀さんは、浸水予測地図で自分たちが暮らす市営住宅に津波が来ないことを確認し、少しほっとしたという。

 ただ、家にとどまるにしても不安は多い。勇哉さんは体温調節がうまくできない。夏場に災害が起き、停電で冷房が止まった場合、熱中症になる恐れがある。薬や栄養剤は4カ月ごとの診察で処方されるため、残り少なくなった時に震災が来ないか、心配だ。

  ■□■  

 県中東部の町。海までは数百メートル。南海トラフ地震の際に予測される津波の最大浸水深は10メートル。この町で、心臓病で酸素吸入が欠かせない7歳の娘を育てる30代の女性。「せっかく教育委員会に掛け合い、地元の小学校に娘が通えてる。引っ越すとなると、また一から交渉しないと」。8時間ほど持つ酸素ボンベが家に4本、学校に1本。車いすの娘を抱き、何本のボンベを背負って高台へ逃げられるか、不安が募る。

 人工呼吸器を着けた6歳の息子を育てる高知市の30代の女性。「呼吸器なしでは命が5分と持たないと言われてます。停電に備え、予備のバッテリーは三つ構えてますし、車から電源が取れるようにもしています。でも、長くは厳しい。早く電源がある場所にたどり着きたい」

 医療的ケアが必要な重症心身障害児者を訪問看護する事業所の看護師が言う。「浸水想定区域に住んでいて、避難も引っ越しも難しい複数の家庭が『その時は、あきらめるしかない』って。つらいです」
  • 2017.10.23 Monday
  • 16:37

新聞

「投票所、バリアフリー考 筆談ボード備え 手話通訳者も 2017年10月20日 朝刊」

全国に浸透してほしいと、願いながら読みました。
以下は、原文のままです。



文字や数字を指さしたり、自分で文字を書き込んだりして意思疎通を図る「筆談ボード」=東京都文京区で
写真
 障害者差別解消法の施行後初となる衆院選が、間もなく投開票を迎える。法により障害者への配慮が義務付けられたことを受け、各地では投票を巡るバリアフリー対応が進むが、課題も少なくない。東京都内の取り組みを探った。 (中村真暁、増井のぞみ、神野光伸、林朋実、唐沢裕亮)
 耳や会話が不自由な人が、あらかじめ用意された文字や数字を指さしたり、自分で書き込んだりして意思疎通を図る「筆談ボード」。文京区は衆院選に向け、区内すべての投票所にこのボードを用意した。
 都選挙管理委員会はこれまで、盤上の文章などを指さす「コミュニケーションボード」を区市町村選管に配布してきたが、筆談ボードはさらに進化させたもの。区の担当者は「より丁寧に分かりやすく」と話す。板橋、新宿、北の各区も全投票所に備える。
 文京区はこのほか、目の不自由な有権者向けに、投票所の入場整理券を入れた封筒に点字シールを貼って郵送した。ダイレクトメールなど他の郵便物と区別しやすいようにとの配慮だ。
 手話通訳者を用意する自治体も出ている。江東区は十八日、区役所など期日前投票所三カ所に手話通訳者を配置した。日野市は、昨年七月の都知事選から投票所への派遣を始めており、今回も実施する。
 一方、視覚障害者が各候補者の政策を知る点字選挙公報の配布方法は、区市町村によりばらつく。障害者団体などを通じて配る自治体もあれば、投票所に置くだけのところもあり、配布を区市町村に委ねる都選管は対応に頭を悩ます。
 日本盲人会連合の総合相談室長、工藤正一さん(68)は「参政権を行使する上で情報格差があってはいけない。障害者にも選挙情報が平等に行き渡るよう意識してほしい」と話している。
◆障害者どうサポート 「職員の対応、工夫が必要」
 障害があるなどして自力で投票ができない場合、どのようにして一票を投じるのか。
 都選管によると、障害やけがなどで字が書けない人の場合、投票所の投票管理者が立ち会う人と代筆する人を指名し、投票の手助けをしてもらう。
 ただ、先天性脳性まひで文字が書きづらい大阪府の男性はヘルパーによる代筆投票を求め訴訟を起こしており、今回の衆院選期日前投票でも同行者による代筆が認められないことから投票を断念した。
 介助者が必要な車いす利用者の場合も、投票所内の介助は投票所の従事者に交代する。
 視覚障害者は、投票所で点字用の投票用紙と点字が打てる点字器が渡される。開票時は、障害者団体が推薦した点字を読める人らが判読する。聴覚障害者は筆談ボードなどで対応する。
 全日本ろうあ連盟の小椋武夫理事は「選挙、投票の業務に従事する職員に対し、聴覚障害者への対応を周知するなどの工夫が必要だ」としている。
  • 2017.10.23 Monday
  • 10:38

新聞

『衆院選 点字や音で「公報」…視覚障害者向け、民間で作製 毎日新聞 2017年10月18日付』

視覚障害はありませんが、感謝の気持ちでいっぱいになりました!以下は、原文のままです。



今回の衆院選と最高裁裁判官国民審査の公報を点字訳し、印刷する作業=東京都新宿区の東京ヘレン・ケラー協会で
今回の衆院選と最高裁裁判官国民審査の公報を点字訳し、印刷する作業=東京都新宿区の東京ヘレン・ケラー協会で
 今回の衆院選でも、全国の民間点字出版所などが集まり、選挙公報を点字訳するなどした視覚障害者向けの「選挙のお知らせ」を作製している。各都道府県選管が買い取った上で視覚障害のある有権者に届けるが、「点字版」と「音声版」「拡大文字版」の3媒体の配布状況には地域差がある。約30万人いる視覚障害者の中でも点字を読める人は一部で、社会福祉法人・日本盲人会連合(日盲連)は「本人が必要とする媒体で提供してほしい」と要望している。
  • 2017.10.23 Monday
  • 10:24

新聞

「聴覚障害者の投票手助け 手話通訳つきの政見放送上映会 朝日新聞 2017年10月19日付」

選挙は終わり選挙区も違いますが、観てみたいと思いました!!以下は、原文のままです。

 耳が不自由な人たちに衆院選の候補者や政党の訴えを知ってもらおうと、群馬県聴覚障害者連盟(早川健一理事長)は、政見放送の録画を手話通訳付きで見る上映会を開いている。20日までに13市町で計18回開く。
盲ろうの森さん、大学院へ 盲ろう者の生活支援を研究
 上映会では新たに生まれた政党の名前を手話でどう表現するかなどを確認した後に、政見放送を手話通訳しながら見る。同連盟によると、字幕だけで手話の付いていない政見放送もあったという。
 また、前回参院選から新たに作られた聴覚障害がある人たちのための「コミュニケーションボード」も各投票所に設置される。投票所でのよくある質問をイラストでまとめ、「筆談希望」「書き間違えた」などといった内容を指さすことで職員に伝えることができる。
  • 2017.10.23 Monday
  • 10:14

新聞

「障害者の1票 サポート 読売新聞 2017年10月22日付」

私は、低い記載台も利用できませんが、各地域で対応して頂ける事は、とても嬉しいです。以下は、原文のままです。


 ◇タクシー代を補助 斑鳩

 障害者がスムーズに1票を投じられるよう、投票所のバリアフリーが県内でも進んでいる。昨年4月施行の障害者差別解消法にも後押しされ、22日投開票の衆院選では、車いすを全投票所に置く自治体も出てきた。

 「誰もが投票しやすい環境を整えたい」と、御所市は今回の選挙から、市内全17か所の投票所に車いすを備える。

 従来は事前に要望があった場合に限って投票所に車いすを届けていたが、新たに車いす14台(計約20万円)を購入。車いすに座ったまま投票用紙に書くことができる低い記載台も置いた。

 投票所となる市立秋津小体育館では20日、市職員5人が真新しい車いすを持ち込み、記載台や投票箱などを設置。入り口の段差にはスロープを設け、車いすのまま投票できるよう準備を整えた。市選管の担当者は「何か不自由があれば事務員が介添えさせていただくので、気軽に声をかけて」と話した。

 大和高田、香芝市なども車いす用の低い記載台を全投票所に置く。桜井、天理市なども新たにスロープを設ける。

 斑鳩町は、障害者が投票所に行く際に払ったタクシー代の一部を補助する。要介護認定を受けている人が介護タクシーを使った場合も適用。いずれも往復の上限は1360円で、領収書を付けて請求すれば支払われる。町選管は「投票をあきらめていたケースも多い。投票に行ってみようという人が増えれば」とし、今後も続けるという。

 一方、急な解散で新しい取り組みが困難な自治体もある。奈良、橿原市などは昨年夏の参院選と同様、申し出があった場合に投票所の職員が介添えする予定だ。奈良市選管の担当者は「準備時間が足りず、新しいことはできないが、投票が適切に行えるよう努める」とする。
  • 2017.10.22 Sunday
  • 14:27